負荷率計算で陥りがちな2つのミスとは
本記事では「やってしまいがちな計算ミス」を紹介する。
実のところ、自分が電験3種を受験していた時期によくミスをしていたのだが・・・
今回記事を書く際にもミスをしてしまった。
現在は200人~300人が見て下さっているブログであるので
「申し訳ない」という気持ちと共に個人的な話だが「非常に恥ずかしい思い」をした。講義とは違うので、挽回もしにくいので顔が真っ赤になった。
恥をかいた自分は今後、間違うことはないだろう。
・・・敢えて、自分の感情を記載したのだが
記載した理由は
「本ブログを見ている方に同じ間違いをして欲しくない」からだ。
ここで自分に置き換えて「恥ずかしいミスだな・・」でもいいし「・・やりがちだな」と思ってくれればいい。
ただ、強い印象だけを残しておきたい。
さっそくだが
先日配信した記事(【電験法規】日負荷曲線・日負荷持続曲線、負荷率の問題を極める(8日目) - 電験法規完全攻略)で間違えた問題をみてみよう。
問題③
ある変電所において、図のような日負荷曲線を有する3つの負荷A,B,Cがある。
・負荷Aの最大電力5000kW
・負荷Bの最大電力4000kW
・負荷Cの最大電力2000kW
総合負荷率はいくつになるか、答えよ。
解説
最大需要電力は12時~16時であることはすぐに分かるだろう。
負荷A,B、Cを足し合わせると
11000kW
負荷Aの最大電力5000kW+負荷Bの最大電力4000kW+負荷Cの最大電力11000kW
次に、平均電力を求める。
求め方としては
負荷Aの平均電力+負荷Aの平均電力+負荷Aの平均電力で算出する。
負荷Aの平均電力
電力量を24時間分を足し合わせると
4000×8+5000×8+4500×8=108000[kW]
1日の平均を求めるために24で割ると
108000/24=4500[kW]
負荷Bの平均電力
電力量を24時間分を足し合わせると
4000×8+5000×8+4500×8=60000[kW]
1日の平均を求めるために24で割ると
60000/24=2.5[kW]
負荷Cの平均電力
電力量を24時間分を足し合わせると
1000×20+2000×4=28000[kW]
1日の平均を求めるために24で割ると
28000/24=1166.667[kW]
よって、総合負荷の平均電力は
8166.7[kW]
負荷率は
平均電力/最大需要電力 ×100=8166.667/11000 ×100=74.24
従って「約74%」が答えとなる。
陥りやすいミスとは
「負荷率」を算出する際に間違えるミスがある。
採点をしたりすると「2つのミス」が圧倒的に多いことに気付く。
「最大需要電力の算出」で2つミスをしがちだ。
①負荷の最大需要電力を単純に足し合わせてしまう
②問題文に記載されている数字が脳に残ってしまい、数字を書き間違えてしまう。
今回自分が間違ったのは「②」が原因であった。
2つのミスと書かせてもらったのだが、間違えた結果は同じ。
だが、決定的に違いがあるので確認しておいて欲しい。
負荷の最大需要電力を単純に足し合わせてしまうミス
「総合負荷率」の「総合」がポイントになる。
総合負荷率を求めるために必要な最大需要電力とは「総合負荷の最大需要電力」である。
結論を言うと
時間帯で最も高い需要電力を算出してやる必要があるのだ。
つまり、今回の問題でいえば
時間帯ごとに「A+B+C」を足し合わせて、1番高い値が「総合負荷の最大需要電力」である。
12時~16時が該当する。
問題文に記載されている数字を認識して間違うミス
これは、非常に注意しなくてはいけないミス。
今回自分が作成した問題では、負荷の最大電力が記載されていた。
敢えて記載した。
過去問は大抵、グラフが与えられていて、それを読み取るだけでいい。だが、問題形式はいつ変わってもおかしくない。
その時にミスをして欲しくないと思い、問題に工夫をしたのだが見事に自分が引っかかってしまった。
時間帯毎で、複数の負荷の需要電力を足し合わせて最も高いのが総合需要電力。
今回、解説文中の赤字部分の「11000」は誤りである。
正解は「10000」である。
まとめ
以上、「【電験法規】日負荷曲線の負荷率計算問題で陥りがちな2つのミス」の記事となります。
本記事を読んでいる方に役立つことを願っています。
この辺りの言葉の定義は難しいこともあり、ミスをしやすいです。試験本番では絶対に落としたくない問題だと思うので、記事にして印象に残るようにしました。
今週を頑張りきって、土日までにやれることをやっておきましょう。平日に頑張ると、土日は少し楽ができるのでオススメです。