「耐圧試験電圧が覚えられん!」
こんな悩みを抱えている人がいる。今日はここだ!!
おはようございます。
電験と電気業界を研究している桜庭裕介です。
初めての方もいらっしゃると思いますので、いつもの簡単な自己紹介を添えておきます。
≪実績≫
❑転職関係❑『残業10時間以下』&『年収変動なし』の企業に転職成功
※詳細を下記のnoteに集約
電気エンジニアとしての決断【超大手企業を退社する選択】
❑電験研究歴❏
✔トータル100年分の過去問を分析
・電験1種 40年分
・電験2種 40年分
・電験3種 20年分
✔雑誌連載を開始
「理論の超入門」
❑TOEIC❑✔半年で885点取得
一言で言うと、電験をずっと分析してきた人間。
夢はある?と最近聞かれた。
電気、プラントの運転操作を教えて、自分が飯を食えれば最高だと答えた。
妻子なしなら、小さなアパートの一室で納豆や卵とごはんだけの食事で暮らすと思う(栄養の事は無知)
今後、確実に介護施設の問題が挙がる。
そこに貢献できれば良い。
そんな事を考えている。
自分は常に参考書を持ち歩いている。
ちなみに、育児中に参考書を見ていて怒られたこともある。当然、公園にまで持って行っており、それが見つかって咎められた経験があるのは言うまでもない。
今は「エネ管」と「法規」の参考書を持ち歩いている。
しかしながら、法律に絡む分野は難しい。
並み大抵の人間が法規を教えるなど難易度が高いと感じる。自分も日々勉強であり、試行錯誤をしている。
今日は一つ自分が覚えこむ際に活用している工夫を共有しておく。(思いのほか、人気があるので役立つのかもしれない)
電線路、配線の耐圧試験
電路や配線は「耐圧試験」をしなくてはいけない。
電気設備の儲からない理由はこういったメンテナンス性にある。非常に手間がかかる。(おっと、いきなり愚痴から入ってしまったが、この7月という時期はしんどいから仕方がない。。。)
本題に戻そう。
ただ耐圧試験は何となく適当に済ますことのできない試験であることはご存じだろう。
「試験電圧」
が決められているのだ。
試験記録にはその試験電圧も当然記載されている。
この「試験電圧の値」が電験の試験では問われることがあるので注意をして欲しいのだ。
最大使用電圧×〇〇=試験電圧
マジか・・・と思う人もいるかもしれない。
そう。
試験電圧は最大使用電圧によって、〇〇が変化するのだ。
最大使用電圧が7000V以下の電路の場合
⇒最大使用電圧×1.5倍
最大使用電圧が7000Vを超え15000V以下の中性点接地電路の場合
⇒最大使用電圧×0.92.倍
最大使用電圧が7000Vを超え60000V以下の電路の場合
⇒最大使用電圧×1.25倍
最大使用電圧によって、試験電圧が変化するというのは思いの他、覚えにくい。
さらに続く。
最大使用電圧=公称電圧×1.15/1.1
ただし、公称電圧が1000V以下の場合には「公称電圧×1.15倍」で良い。
・・・もうなんやねん。となる気持ちは痛いほど分かる。
自分はこの局面でどうしたかを共有しておきたい。
電卓で叩く
決して「暴れろ!」と言っているわけではない。
参考書を叩いても意味はない。(やったことがある)
実際に電卓で計算してみるのだ。
手で覚える、身体で覚えるという戦法である。
先日、似たようなツイートをした。
▪️邪道な覚え方
— 桜庭裕介/電験講師&電気仕事 (@denken_1) 2020年7月10日
場所で覚えてしまう方法もある。
自分はこの順番で常に書いてきたから、絶対に忘れないし間違わない。
電験3種2種ではここを問う問題が結構出題される。
ヒス、ウズは上と覚えておくと絶対に負荷損に入れ込むことがなくなる。#電験ミニ講座 pic.twitter.com/uYjjuScphD
これは場所で覚える戦法だが、かなり似ている覚え方。
電卓で最大使用電圧を何度も求めると、絶対に分子の1.15と分母の1.1を逆にすることはなくなる。
さらに、ここで記憶に根付く話をしておこう。
6.6kVと6.9kV
6.6kVとは定格電圧でよく見かける数値である。
一方で6.9kVとは何か。
×1.15÷1.1をして見て欲しい。
・・・最大使用電圧なのである。
6.6kVは定格電圧であり、これで機器は正常動作しますといったものである。
一方で、6.9kVは最大使用電圧であり、ここまでは設備は耐えることが要求されるといったものなのだ。
絶対に忘れないだろう。
▪️最大使用電圧
— 桜庭裕介/電験講師&電気仕事 (@denken_1) 2020年7月12日
最大使用電圧を求める公式に
「公称電圧×1.15÷1.1」
がある。
人によっては公称電圧6.6kVをよく見かけることがあると思うが、6.9kVも見かけるだろう。
…そういう事だ。
これで分母分子を逆転させることはなくなる。
①「電卓で打って覚える」
②「記憶でバックアップ」
という二段記憶を自分は取るようにしてから、絶対的に忘れなくなった。
まとめ
①公称電圧6600Vの最大使用電圧は??
⇒6900V
②試験電圧は??
⇒6900V×1.5=10350V
違うパターンもやっておこう。
①公称電圧33000Vの最大使用電圧は??
⇒34500V
②試験電圧は??
⇒34500V×1.25=43125V
33kVは配電系統の勉強をしていれば、出てくる数値でもある。馴染みがあるので、33kVで記憶に刻んでおくと良いだろう。
33000×1.15/1.1を思い出せるかどうかが重要である。
いずれにしろ、1.25も含めてこれらの計算を何度もやって体に覚えさせるという戦法はアリだと個人的には考えている。