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変圧器の施設

高圧または特別高圧電路から低圧電路に高電圧が侵入することを混触といいますが、大きな災害に繋がる可能性が高いため、非常に危険です。

 

  • 特別高圧電路等と結合する変圧器等の火災等の防止(電技第12条)

高圧又は特別高圧の電路と低圧の電路とを結合する変圧器は、高圧又は特別高圧の電圧の侵入による低圧側の電気設備の損傷、感電又は火災のおそれがないよう、当該変圧器における適切な箇所に接地を施さなければならない。ただし、施設の方法又は構造によりやむを得ない場合であって、変圧器から離れた箇所における接地その他の適切な措置を講ずることにより低圧側の電気設備の損傷、感電又は火災のおそれがない場合は、この限りでない。

2 変圧器によって特別高圧の電路に結合される高圧の電路には、特別高圧の電圧の侵入による高圧側の電気設備の損傷、感電又は火災のおそれがないよう、接地を施した放電装置の施設その他の適切な措置を講じなければならない。

  • 高圧又は特別高圧と低圧との混触による危険防止施設(電技解釈第24条)

 高圧電路又は特別高圧電路と低圧電路とを結合する変圧器には、次のいずれかの箇所にB種接地工事を施すこと。

①低圧側の中性点

②低圧電路の使用電圧が300V以下の場合において、接地工事を低圧側の中性点に施し難いときは、低圧側の1 端子

③低圧電路が非接地である場合においては、高圧巻線又は特別高圧巻線と低圧巻線との間に設けた金属製の 混触防止板

  • 特別高圧と高圧との混触等による危険防止施設(電技解釈第25条)

 変圧器によって特別高圧電路に結合される高圧電路には、使用電圧の3倍以下の電圧が加わったときに放電する装 置を、その変圧器の端子に近い1極に設けること。ただし、使用電圧の3倍以下の電圧が加わったときに放電する避雷器を高圧電路の母線に施設する場合は、この限りでない。装置には、A種接地工事を施すこと。

  • 特別高圧を直接低圧に変成する変圧器の施設制限(電技第13条)

特別高圧を直接低圧に変成する変圧器は、次の各号のいずれかに掲げる場合を除き、施設してはならない。

・発電所等公衆が立ち入らない場所に施設する場合

・混触防止措置が講じられている等危険のおそれがない場合

・特別高圧側の巻線と低圧側の巻線とが混触した場合に自動的に電路が遮断される装置の施設その他の保安上の適切な措置が講じられている場合

  • 特別高圧を直接低圧に変成する変圧器の施設(電技解釈第27条)

特別高圧を直接低圧に変成する変圧器は、次の各号に掲げるものを除き、施設しないこと。

・発電所又は変電所、開閉所若しくはこれらに準ずる場所の所内用の変圧器

・使用電圧が100,000V以下の変圧器であって、その特別高圧巻線と低圧巻線との間にB種接地工事(第17条第2 項第一号の規定により計算した値が10を超える場合は、接地抵抗値が10Ω以下のものに限る。)を施した金属 製の混触防止板を有するもの

・使用電圧が35,000V以下の変圧器であって、その特別高圧巻線と低圧巻線とが混触したときに、自動的に変圧 器を電路から遮断するための装置を設けたもの

・電気炉等、大電流を消費する負荷に電気を供給するための変圧器

・交流式電気鉄道用信号回路に電気を供給するための変圧器

・第108条に規定する特別高圧架空電線路に接続する変圧器