電験3種は「法規」が怖い
電験3種の法規は受験者を「科目合格のループ地獄に陥れる」といった話をしていきます。
絶対にやってはいけない科目合格制度の活用方法に繋がっていきます。
さっそく本題に入っていきます。
はじめに
以前「電験合格の鍵は機械科目にある」といった記事を配信しました。
電験3種~1種という資格構造における本質をつく内容で、主に下記の4つを解説しました。
・電験2種合格を目指す方は間違いなく、3種時代に得意になっておくべき
・機械科目は勉強しにくい科目である
・公式暗記だと間違いなくダメ
・計算問題と文章問題はバランス良く
興味がある方はこちらからどうぞ
⇒【電験完全攻略】「機械科目が電験合格の鍵」となる理由を知る - 電験合格からやりたい仕事に就く
電験3種機械は今年も、計算問題や数式問題ががっつりと出題されました。
やっぱり、機械科目は難しいです。
苦手な方は不合格になってしまったかもしれません。優先順位はつけていれば、少しは変わったかもしれませんが、計算問題が好きでなければやっぱりキツイです。
ただ機械科目は攻略法がある
現在、機械科目の攻略方法はきっちり存在します。そのため、実のところ、攻略不可能というレベルではありません。
「的確な問題」を準備し「必要なトレーニング」をすれば、自ずと「合格点」に近づいていきます。
理論科目も同様に、計算問題と公式を押さえて継続していけば点は伸びます。また、電力科目も数年受験したら合格できた!という方もいるので、必ず点は伸びることが分かります。
・・・むしろ、電験3種だけでいえば、厄介なのが
「法規科目」です。
厄介な理由はこの記事(電験3種の法規が難しすぎる。電験2種との差がほぼないという話 - 電験法規完全攻略)を見て頂ければ理解してもらえると思います。
試験の難易度が変動中の試験対策はやっぱり難しいです。
そんな背景がある中、科目合格制度の誤った使い方をして「ループ地獄」にハマっている方がいます。。
今日はその方の助けになる記事を書いていきます。
法規科目は1年目から全力でいけ!
法規の重要性をこの電験攻略サイトを立ち上げてからずっと伝えてきました。
「直前で一気にはダメ」
「計算問題は1ヶ月前にやっておく」
「暗記せずとも一通り目を通しておくのがコツ」
本番の試験を経験すると、これらのことを理解してもらえたかと思います。
来年挑戦する方のためにも、今年度を目標に本サイト「電験法規完全攻略」の内容を充実化していこうと考えています。
では、何故に法規をこれほどまでに勉強すべきだと発言してきたかというと
「科目合格制度の罠」にかかる可能性があるからです。
ひと昔前、法規が簡単だった時代は法規の合格は簡単でした。参考書を読み、過去問を5年分もやれば十分すぎて、解説を読みこまなくても合格できました。
しかし、今は違います。
試験は難化し、電験2種と違いもないぐらいのレベルにまで到達しました。
こういった背景があるにも関わらず、従来の戦法を取るとかなりヤバいです。
法規は4科目のうち、一番最後の試験なのがネック
試験終了時間が「日曜日の17時15分」
月曜日が仕事の方は「やってられるかよ!!」となります。
もし、法規以外の科目が不合格の場合には「来年合わせて受験しよ・・・」などと思うと思います。
これは仕方がないことでもあります。
まず、電験会場の近くの駅が混雑することもあって、駅が確実に混み合います。バスで移動する会場である場合は最悪です。
そのため、機械科目が終わった時点で帰りたくなります。来年の月曜日は休みを取ろう・・と考えつつ、帰宅する方が続出します。
科目合格できた場合には充実感もあり
あと2年で合格できるな・・・などと考えながら、家路につきます。
これで電験挑戦の1年目が終了してしまいます。
2年目の電験挑戦
法規を除く、3科目が合格している・・などという方はあまりいません。相当な優秀な方でしょう。
大抵の方は
「電力科目のみ合格」
「機械科目or電力科目+理論科目合格」
といった状態です。
1科目のみ合格といった方は「科目合格制度のループ地獄に近づいている」のでかなり注意した方がいいです。
特に昨年科目合格した科目以外の勉強をほぼやっていない方は、心して挑まないと危険です。
この年に法規を含めた3科目を合格することは結構レアだからです。(相当、頑張った方でなければ、辿りつけない。)
この2年目で2科目を万が一残してしまい、法規が残っていると恐ろしいことが起こります。
試験の難易度変動
電験4科目の中で難易度に変動があって、対策を打ちにくいのは
「法規科目」です。
理論であれば、分野があってある程度の計算問題の予想ができますし、本番での対応が可能です。
機械も定番の計算問題が出題されますので、解くことができます。
しかし、法規は暗記科目。
覚えていなければ、即失点。
もし、計算問題が苦手となると、一気に点が取りにくくなります。(・・・といいつつも計算問題は勉強するのが「面倒」という気持ちが痛いほど分かります。)
こんな条件の中、試験の難易度変動が加わるとなると・・・
特に、今年の法規は変動が大きかったと思います。過去問だけを解くスタイルの方で、勉強不足の方は軒並み点が取れなかったはずです。
ここが電験の怖さです。
1年目の科目合格したものがリセットされてしまいます。
来年「法規」ができないと、またリセット
「は?」と思った方がいるかもしれません。(実際、そう言われたこともあります。)
あまり考えたことがないかもしれませんが
法規の勉強を怠ると、電験1年目の挑戦と2年目の挑戦が消し飛ぶ可能性があります。
「残している科目」+「リセットされた科目」を毎年勉強するというループが完成するのです。
しかも人間は、一度合格している科目がどうしても好きです。
「落ち続けている法規科目」「リセットすることになった法規科目」を好きになる方はいません。
法規70%ぐらいの力分量で勉強すればいいのですが、どうしても好きな科目の勉強をしてしまいます。
こうして、電験3種の合格が遠のいてしまうわけです。
まとめ
以上「電験3種合格の鍵は法規|【絶対ダメ】科目合格制度の使い方 ※ループ地獄にハマります。」の記事となります。
多くの方がハマっている「科目合格制度のループ地獄」を理解することはできたでしょうか。
「残している科目」+「リセットされた科目」という段階になると苦しいです。
常に複数科目を受験することになるので、苦手科目の合格確率は余計低くなってしまいます。
こういった理由からも「法規科目」は全力で取り組んだ方がいいです。
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