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電験のB種D種接地の計算で点を取りに行く【回路を書くと良い】

「B種D種接地の計算問題」に着目した話をします。ピンポイントで点を取りに行く話になります。

 

おはようございます。

電験と電気業界を研究している桜庭裕介です。 

初めての方もいらっしゃると思いますので、いつもの簡単な自己紹介を添えておきます。

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一言で言うと、電験をずっと分析してきた人間。

桜庭裕介|電験&電気仕事|MBA挑戦中@denken_1
 
 

夢はある?と最近聞かれた。

電気、プラントの運転操作を教えて、自分が飯を食えれば最高だと答えた。

妻子なしなら、小さなアパートの一室で納豆や卵とごはんだけの食事で暮らすと思う(栄養の事は無知)

今後、確実に介護施設の問題が挙がる。
そこに貢献できれば良い。

そんな事を考えている。

 
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自分は常に電験の参考書、もしくはエネ管の問題集がカバンに1冊は常備している人間です。変人です。

簡単な挨拶も終わったので、本題に入ります。

今日はピンポイントで点を取りに行く話です。

B種D種接地の計算問題

Twitter等で発言をすると、講師としてどうなんだ?というコメントをもらってしまうので、ブログ読者だけに伝えておく。

B種D種接地の計算問題は実は簡単である

というより

計算自体は楽勝

なのである。

 

そんなことあるか!?と思うかもしれないが、法規の計算問題というのは実は回路図を書くと、超簡単。

これをご存じだろうか??

 

どんな問題が出題されるのか

変圧器によって高圧電路に結合されている低圧電路に施設された使用電圧100Vnの勤続製外箱を有する電動ポンプがある。この変圧器のB種接地抵抗値およびその低圧電路に施設された電動ポンプの勤続製外箱のD種接地抵抗値に関する次の(a)(b)の問に答えよ。

【条件】

①変圧器の高圧側電路の1線地絡電流は3A

②混触時に低圧電路の対地間電圧が150Vを超えた場合、1.2秒で自動的に高圧電路を遮断する装置がついている

 

(a)変圧器の低圧側に施されたB種接地工事の接地抵抗値について、「電気設備技術基準の解釈」で許容されている上限の抵抗値を答えよ。

 

 

(b)電動ポンプに完全地絡事故が発生した場合、電動ポンプの金属製外箱の対地電圧を25Vとしたい。このための電動ポンプの金属製外箱に施すD種接地工事の接地抵抗値の上限値として、もっと近いものを答えよ。

(1)10 (2)20 (3)25 (4)30 (5)35

 

「・・・文章、なげぇ!」

これが正直な感想だろう。

今でこそ、慣れたが自分もこの長さの問題は嫌である。

 

実際に問いてみる

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抱く感想

(1)、超簡単だ!

 だと思う。

そう。

めちゃくちゃシンプルな公式で点が取れるのである。

 

絵(回路図)すら不要ということ。

 

ここで重要になってくるのが「公式」である。B種接地工事の公式は理解しておかないと点が取れない。

 

B種接地工事

鍵となるのが「遮断時間」

変圧器の高圧側または特別高圧側の電路と「定圧側の電路」との混触により、低圧電路の対地電圧が150Vを超えた場合、自動的に高圧または特別高圧の電路を遮断する装置を設ける場合の遮断時間

・遮断時間が1秒以下とする場合の接地抵抗(Rb)は「600/Ⅰg」

※Ⅰg:高圧、特別高圧側の地絡電流

 

・遮断時間が1秒を超え2秒以下とする場合の接地抵抗(Rb)は「300/Ⅰg」

 

・それ以外は「150/Ⅰg」

 

今回の問題では「1.2秒」なので、使う公式は「300/Ⅰg」。

 

ポイントは回路図にある

(1)は即解ける問題だった。

公式は暗記カードでもノートでも良いので、覚え込む必要はあるものの、ここは努力で何とかなる。

自分は問題とセットで覚えるスタイルを取っている。今回のような問題を頭に入れておき、1秒超え2秒以下だから300だもんね。と覚えている。

もっと早く遮断するなら、2倍の抵抗が必要だよねといった具合で覚えている。

 

ちなみに、2倍間隔なので覚えやすい。

 

(2)が問題なのだが、問題文だけを見れば相当難しいと思う。

ただここで発想の転換をしよう。

 

ポンプの金属外箱の対地電圧が25V以下になれば良いのだ。

そこで「回路図」だ。

回路図をかけるようにしておいて欲しい。めちゃくちゃ楽になるぞ。

 

RBとRDの直列回路だ。

B種接地工事の抵抗とD種接地工事の抵抗を直列に接続するだけである。

 

回路の電源は低圧側の話をしているので、100Vが電源電圧になる。

100V÷(RB+RD)が低圧側の地絡電流。

 

問題文の文章で捉えるのではなく、電気回路で捉えておく。

このように考えれば、めちゃくちゃ簡単にB種D種の接地抵抗を求める問題を攻略できるのである。

 

まとめ

以上「電験のB種D種接地の計算で点を取りに行く【回路を書くと良い】」の記事となります。

 

今回はB種D種の接地抵抗を地絡電流から求めるといった王道の問題をピックアップしました。

難しいようで実は押さえようによっては簡単!という特徴を持つ地絡計算を共有しました。

今後もこういったピンポイントで点を取りに行く記事を本サイトのみで公開していきます。Twitterでは拡散させません。(勉強方法が邪道!エンジニアは技術基準を読む勉強をすべきという声もあるので)

テキストでの勉強にスパイスを加える、アクセントを出すといった活用方法で利用してもらえればと思います。

 

どうしてもこの7月はしんどいです。(エネ管にも挑戦する人もいると思いますが、思いのほか重量がありますよね・・・)

 

今後も点が取れる情報を共有していきます。

今日も一日頑張りましょう!!!

 

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